見える化い計(見える化・会計)〜そして行動へ〜

実績紹介
【案件名】経営者向け実績 見える化システム開発
【担当範囲】要件定義 / 設計 / 開発 / テスト
【技術要素】フロント開発:React
バックエンド開発:Node.js
環境:AWS(Lightsail)
課題

経営の月次定例において、各帳票の作成を販売管理システム、会計システム、独自システムよりデータを出力し、Excelで人材を割いて毎回手作業で作成しているという背景があった。
そのような状況下において、次の課題が顕著になっていた。

  • 工数の増大・属人化
    帳票作成に多くの時間と労力がかかり、特定の担当者に依存する業務となっていた。また、手作業での作成によりデータの整合性・正確性が担保されない状況である。
  • 迅速な意思決定の遅延
    データ集計に時間を要するため、定例会議の場でリアルタイムに経営課題を議論・修正することが困難だった。

本事例における課題解決は、ITを活用して迅速に帳票を作成できる体制を整えることをゴールとするのが一般的である。しかし本実績事例では、単なる帳票作成の効率化にとどまらず、そこから得られる情報をもとに迅速に意思決定を行い、それを具体的な行動へと結びつけられるかどうかに焦点を置き、本システムのゴール設定(重要要件)とした。

  • 行動に移すことができない
    経営課題抽出、課題に向けての行動において、適切にギャップを捉えることができず、ギャップを埋めるための行動に移すことができない状況である。
解決方法

本課題を3つのテーマに分けて、課題解決に向けて考察。

迅速な帳票閲覧
  • まずは迅速に帳票を閲覧できる状況を作ること。人を介しての帳票作成を行わないようにし、リアルタイムで帳票を閲覧できるようにする。
  • 帳票作成、閲覧用のサーバをAWS上に設置、見える化い計を愛称とする。販売システム、会計システムは、システムが提供するAPIを使用しデータを取得する。独自システムはオンプレのため直接データベースを閲覧、AWS間とはVPN接続を行う。
  • まずは、今まで作成していた帳票をいつでも閲覧できる状況とした。
適切なギャップの抽出
  • 当該企業の重点指標、現在における経営の注目ポイントを確認。
  • ポイント①:新事業を遂行中であり実績の積み上げを把握しつつ、既存事業を含めた貢献度の確認を行っていきたい。セールスミックスを作成することとし、各商品における売上と経費をそれぞれ算出。
  • ポイント②:経費削減の観点から、経費支出の細分化と推移を確認したい。
  • ポイント③:資金繰りに不安要素あり、売掛、買掛、返済の視点から残高の推移と予測を行う。
行動に向けて
  • 「たとえリアルタイムで帳票を確認できるようになったとしても、それだけで直ちに行動へとつながるわけではない。
  • ポイント①:月次定例での確認にとどめず、常に全従業員が帳票を閲覧できる環境を整える。
  • ポイント②:これまで見えなかった情報を柔軟に可視化し、従業員一人ひとりに新たな気づきを与える。
  • ポイント③:日常的にデータを見る習慣が身につけば、自然と行動へ移すための環境が整う。
成果

本システム導入後の成果・変化は次のとおりとなった。

  • 不採算製品の把握により、当該製品の販売停止の判断に至った。
  • セールスミックスにより、グロスの売上目標ではなく、商品ごとに達成可能な目標の設定とそれに対する行動への議論がしやすくなった。
  • 資金調達のタイミングを前倒しで判断できるようになった。
  • 見えていなかった経費に対し、議論の土台に上がるようになった。
  • 何より部門責任者の数字に対する意識が高まった。

阿部 恭三

株式会社L's Craftsman代表
経済産業大臣登録 中小企業診断士
統括プロジェクトマネージャー

メーカーでのソフトウェア開発を通じて技術的な基盤を築き、20年以上にわたり、運用設計から品質管理まで一貫した IT サービスを提供できる総合的な技術力を保持。さらに、中小企業診断士の資格を有し、経営に近い立場での実務経験を重ねることで、経営計画の立案から事業の具現化・実行・成果達成まで、幅広い視点と高い実行力を兼ね備えている。

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